コンプレフロスを巻いてみた
理学療法士の野村です。本日は、次世代ファシア(筋膜)リリースと呼ばれているコンプレフロスを紹介します。
まず初めに、最近注目されているファシア(筋膜)について説明します。ファシアの元々の言葉の意味は、網目状の『線維性結合組織』のことです。
ファシアは、人体内において皮膚と筋肉との間にある層で、主成分は『水』と『コラーゲン』で構成されています。
実は、筋肉だけではなく、内臓や骨などを包む膜のような存在で、組織の隙間を埋めるように張り巡らされていることが分かっています。
コロナ時代の現代において、運動不足や長時間同じ姿勢をとる生活を続けていると、ファシアに異常が生じます。その結果、カラダが固くなったり、筋力が落ちたり、疲労物質が溜まりやすくなって、カラダの不調(痛みの発生や倦怠感など)が生じる原因になります。
カラダの中の異常なファシアを改善するために開発されたのが、今回のテーマであるコンプレフロスです。
見た目はただのゴムバンドですが、ドイツで著名なスポーツ理学療法士 Sven Kruse 氏と Sanctbandとの共同研究によって開発されたものであり、現在は商品化されているため一般の方でも購入することができます。このコンプレフロスを使って異常なファシアを正常化することで、カラダが柔らかくなったり、運動パフォーマンスを改善させることができます。
当院では、ファシアの異常が原因で痛みや不調につながっている可能性が高い患者様に対して、コンプレフロスを用いたファシアリリースを行っています。コンプレフロスを使って筋膜の癒着を剥がすことで、多くの患者様がその効果(痛みの軽減や動きの改善)を実感されています。リハビリを行う上で、このようなツールも取り入れながら、患者様のカラダの不調を改善するお手伝いができればと考えています。
野村